ITパスポート解説: 令和5年第6問
問題
A社では、顧客の行動や天候、販売店のロケーションなどの多くの項目から成るデータを取得している。これらのデータを分析して販売数量の変化を説明する際、説明に使用するパラメータをできるだけ少数に絞りたい。このときに用いる分析法として、最も適切なものはどれか。
ア. ABC分析
イ. クラスター分析
ウ. 主成分分析
エ. 相関分析
回答
ウ. 主成分分析
解説
主成分分析(PCA) は、多数の変数から成るデータセットの中で、データの分散(変動)を最もよく表す成分(主成分)を抽出する分析方法です。この分析によって、元のデータセットに含まれる情報を失うことなく、データの次元を削減し、重要な情報を含む少数のパラメータに絞り込むことが可能になります。
- ABC分析は、重要性に基づいて品目や顧客などをランク分けする方法であり、データの次元削減とは異なる目的を持っています。
- クラスター分析は、データを似た特徴を持つグループに分類する方法ですが、パラメータの削減には直接貢献しません。
- 相関分析は、二つの変数間の関連性を調べる方法ですが、多数の変数から成るデータセットの次元を削減する手法ではありません。
したがって、顧客の行動や天候、販売店のロケーションなどの多くの項目から成るデータを分析し、販売数量の変化を説明する際にパラメータを少数に絞りたい場合、主成分分析が最も適切な分析法です。